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旦那のつぶやき。vol,2
2018/08/03
私は子供の頃より山菜採りがすきで季節には良く山に入ります。

旅館に東北よりの従業員さんがいたり、大工さんなど職人さんもいて教えてくれました。
箱根は国立公園一木一草基本採れませんので山を超えて行きます。
山独活、ぎぼし、山三つ葉、こしあぶら、ミズ、花いかだ、しどけ(モミジガ)、山椒、お馴染のたらのめなどどんな大物、粒ぞろいに会えるか楽しみに向かいます。

私にとっては汗をかき、自然の空気を一杯吸って、無心になれるひと時です。
大げさかも知れませんが時折危険、恐怖を感じるときがあります。ふと手を止めて、しーんと音のない世界の中、なにやら気配を感じぞくぞくとする時、あー俺はひとりだと妙に寂しくなる。

するとケラケラと低い声で喉を鳴らす威嚇の声ひつこく続きます。何だと思いますか?
恐らくきつつきの仲間ケラでしょう、縄張り意識が強く、わずか25センチくらいの体で
180センチ82キロの私を嚇すのです。別に飛来してくるわけではありませんがとにかく気味が悪い。
そーかー悪かった知らなくて、ごめんごめんと独り言をつぶやきそそくさと立ち去る。
巣があるのか見上げると声が止まる。
山をぬけ道路に出る人間社会に戻った瞬間だ。
何と気の小さい男だろう、しかしまたすぐ行きたくなる。